第四回レクチャー 「パーフェクト・インタビュー」のお知らせ
第四回レクチャー「パーフェクト・インタビュー」のお知らせ
第四回テーマ「パーフェクト・インタビュー」
「レクチャーシリーズ 虚白庵にて -白井晟一を語る-」第四回レクチャーを、博士課程までの学生を対象として、以下の内容で開催いたします。
50年代の白井晟一建築界デビューの張本人が川添氏でした。そして60年代に川添氏と親交あつかったのが雑誌『a+u』の名編集長である中村敏男氏の若き日々となります。彼らは当時足しげく白井の元へ通い語り合ったそうです。
今回は白井晟一をめぐるミッシングリンクを白日の下にあらわすことを目的とします。
そして評論家松山巖氏にもコメンテーターとして参加いただき、50年代から70年代にかけての白井をめぐる社会評価の変容にも切り込んでいただく予定です。
【会場】 虚白庵(東京・中野区)
【日程】 4月26日(日)15時予定
【講師】 川添登×中村敏男×松山巌(コメンテーター)
インタビュアー:白井晟一学習会 (司会:中谷礼仁)
川添登(メタボリズムに参加ほか、日本生活学会会長・理事長。
現(株)CDI(コミュニケーションデザイン研究所)所長。)
中村敏男(建築史研究者。近代建築社、鹿島出版会を経て1971年より
1995年まで建築雑誌 「a+u」 編集長。)
松山巌(作家、評論家。1984年、評論『乱歩と東京』で日本推理作家
協会賞受賞。建築論、都市論、小説その他多岐にわたる執筆活動。)
【定員】 10名程度
【参加費】 お一人の参加費は3,000円です(計30000円を三講師謝礼代に充当します)
【構成】 一時間半のレクチャー+30分の質問、まとめ
【申込方法】 用紙に参加動機をお書き添えの上、FAX(03-3204-5486)でお申し込み下さい。
用紙は下記アドレスよりpdf形式でダウンロードしていただけます。
定員は約10名です。希望者多数の場合、抽選で選考します。
各回毎募集します。上限は博士課程学生までとします。
応募締め切りは4月7日(火)必着です。
申込用紙ダウンロード
http://www.nakatani-seminar.org/shirai-semi/application4.pdf
主催 早稲田大学建築史研究室
後援 白井碰磨(白井晟一研究所)
報告者:真鍋怜子(白井晟一学習会)
緊急告知
第四回レクチャーの講師が決定しました。
詳細については近日中に告知します。
報告者:武田夏樹
第三回レクチャー「白井と書―そのかたち」のご報告
2009年2月8日、第三回レクチャーが行われました。
■テーマ
「白井と書―そのかたち」
■講師
太田穂攝(書家)
■タイムテーブル
15:00-16:00 太田先生によるレクチャー(司会:真鍋怜子)
16:00-16:30 休憩、作品鑑賞
16:30-17:00 質疑応答、太田先生による揮毫
当日の様子(中央左奥が書家の太田先生、右奥が司会の真鍋怜子)
太田先生はまず最初に、一般的「書」の鑑賞の仕方について話されました。また、白井晟一という作家に対する印象を、ご自身の体験から語られました。
次に、白井幼少時の黄檗山萬福寺における体験や、顔真卿の「多宝塔碑」や白隠慧鶴の書などといった白井の学んだ古典が、白井の書にどのような影響を与えたのかを、「臨書」という書特有の経験行為から解説されました。
太田先生が実際に臨書を行いながらの解説で、分かりやすく、かつ迫力のあるものでした。
休憩時間には、白井晟一の書の実作品を鑑賞し、その後、参加者による質疑応答が行われました。文人の書と書家の書の違い、そしてプロとアマの問題など、示唆的な質問が出、充実した質疑応答となりました。
最後には太田先生による揮毫を行っていただきました。
私は「書」についてほとんど専門知識がありませんでしたが、このレクチャーを通じて、「歴史を学ぶ意味」、あるいは「揺らぐことのない伝統」といった、「書」だけでなくあらゆる芸術に通ずるものを学ぶことができました。
第三回も、非常に実り多い会となりました。関係者の方々に御礼申し上げます。
ご応募ありがとうございました。
1月17日に第3回学習会の応募を締め切りました。
参加者の皆様には、学習会から追って連絡いたしますので、いましばらくお待ち下さい。
なお当日は、太田先生に
「書道史とその中での白井晟一の書の位置づけ」や
「白井の書のかたちとその背後に見えるもの」を論じていただきます。
また、白井の書を手本とした実演(臨書)も見せて頂けることになりましたので
ご報告いたします。
それでは2月8日にお会いしましょう。
第三回レクチャー「白井と書−そのかたち」のお知らせ
第三回テーマ「白井と書−そのかたち」
「レクチャーシリーズ 虚白庵にて -白井晟一を語る-」第三回レクチャーを、博士課程までの学生を対象として、以下の内容で開催いたします。
【会場】 虚白庵(東京・中野区)
【日程】 2月8日(日)15時予定
【講師】 太田穂摂
(書家。日展参事近藤摂南に師事、日展会友、読売書法会理事、
新書派協会常務理事、穂の会主宰)
【定員】 10名程度
【参加費】 お一人の参加費は3,000円です(計20000円を講師代、10000円を運営と
記録費に充当します)
【構成】 一時間半のレクチャー+30分の質問、まとめ
【申込方法】 用紙に参加動機をお書き添えの上、FAX(03-3204-5486)でお申し込み下さい。
用紙は下記アドレスよりpdf形式でダウンロードしていただけます。
定員は約10名です。希望者多数の場合、抽選で選考します。
各回毎募集します。上限は博士課程学生までとします。
応募締め切りは1月17日(土)必着です。
申込用紙ダウンロード
http://www.nakatani-seminar.org/shirai-semi/application3.pdf
第二回レクチャー『「独学」に学ぶ』
12月13日、第二回レクチャーが行われました。
■テーマ
『「独学」に学ぶ』
■講師
田中純(東京大学准教授)
参加者は、学生の方はもちろん、陶芸家の方や実際に住宅を設計されている方など、非常にバラエティーに富んだ面々となりました。
事前拝観を希望された参加者の方々には、レクチャーの前に、一人ずつ虚白庵の空間を体験していただきました。
また、前回と同様、今回も貴重な原図面を拝見することができました。
現存する図面では最も古いもののひとつである「三里塚農場計画」、さらに未発表の「酒造会館」と、合わせて八枚もの図面でした。
14:00-14:15 虚白庵の事前拝観
15:00-16:00 田中先生によるレクチャー(司会:中谷礼仁)
16:00-16:30 休憩、図面閲覧
16:30-17:30 ディスカッション
まず、白井晟一が持つひとつの特徴である「独学」というキーワードの説明をされました。
橋川文三や保田与重郎、日本浪漫派から「イロニー」を導きだし、
さらに堀口捨己と立原道造から、建築における「エッセイ性」へと展開された後、
最終的に、「独学」を継承する方法とは何か、という問いかけをされました。
ディスカッションでは、まず、「秋ノ宮村役場」の竣工式の際、白井自身が実際に読んだと思われるスピーチ原稿から、当時の白井の立場や思想を読み取りました。
そして、田中先生と中谷礼仁(白井晟一学習会)、そして白井いく磨氏を中心にして、初期の白井晟一と「独学」というテーマについての濃密な議論が行われました。
ディスカッッションの最後に、今回の参加者の方々から、なぜこのレクチャーに参加されたのかということを聞いたとき、
そこに白井晟一が纏う独特の魅力というものが見えてくるような気がしました。
非常に高尚かつ難解なレクチャーではありましたが、後に川村二郎の論や立原道造のエッセイを読みながらゆっくりこの問題を考えたとき、
このテーマが非常に普遍的な問題であると気づかされました。
特に最後の、「独学」を継承する方法とは何か、という問いかけは、未だに答えの出ていない哲学的問題として、
これからの展開が非常に気になるところです。
今回も様々な方々のご協力があってこそ成功したレクチャーであり、そのことを感謝して終わります。
報告者:廣江俊輔(白井晟一学習会)
(当日の写真は後日アップロードさせていただきます)